“紙マスク”って実は紙じゃなかった!?
入社後まず驚いたのが、いわゆる“紙マスク”は紙じゃないという事実でした。
不織布マスクは見た目・手触りから紙に近く、世間的にも“紙マスク”と言われることから、紙なのでは!?と学生時代は思っておりましたが、実は紙ではなく不織布で、ほとんどがポリプロピレンなどの石化由来のプラスチックでできていることを知りました。不織布はマスク以外にもおむつや生理用品に使われており、「紙おむつ、紙ナプキンっていうじゃん・・・!」と思わず突っ込みたくなってしまいました。
不織布が石化由来のプラスチック素材であるとあまり知られていないからこそ、消費者のマスクのポイ捨てや間違えた分別が世のプラスチックごみの増加につながってしまっています。
(自然界に投げ出された石化由来の不織布は、自然分解まで約450年かかるとも言われているそうです・・・!)
こういった問題から使い捨てマスクのリサイクルや素材の見直しが進んでおります。
オーストラリアでは、再生コンクリート骨材に細断した使い捨てマスクを混合させ道路などの舗装材に使う技術が研究されているそうです。2車線の道路を1km舗装するだけで、約300万枚のマスクの再利用が可能となり、埋め立てられる廃棄物も93トン減少させることができるそうです。減少できる量があまりにも多く、驚いてしまいます。
また、使い捨てマスクの資源循環だけでなく、環境にやさしい素材を使用したマスクも増えています。
不織布などに植物由来原料を配合し焼却時に発生するCO2の削減を意識したものや、微生物で分解できるマスクなどが開発されています。
これなら使用する消費者もごみの分別方法が分かりやすく、消費者の誤った行動による環境汚染を止めることにも繋がりそうです。
最近では、屋外ではマスクは外してよいという国も増えておりますが、減らないコロナウイルスの感染者数をみると、マスクはまだまだ必須な生活が続きそうです・・・。
いわゆる“紙マスク”は、紙でなく正しい分別廃棄が大事ということ、忘れず覚えておいてください!
by えっさん