びしょ濡れ対策万全⁈ 常識破りの「水に強い紙」
紙は、水に弱いのか?!
今年3月の紙エコ日記で、“水に強い紙”をご紹介したのですが、記事を読んだ当社社員から
「こんな面白い紙もあるよ!」といくつか意見をもらいました。
前回の続編として、今回は日常に隠れている、“水に強い紙”をご紹介します。
いつ見ても綺麗な「選挙ポスター」
当社に入社するまで考えたこともなかったのですが(笑)、屋外に掲示されている選挙ポスターは
何日も風雨にさらされているにも関わらず、いつ見ても綺麗だと思いませんか?
印刷の劣化や、水に濡れて破れてしまっている場面を、私は見たことがありません。
多くの選挙ポスターは、紙ではなく、合成紙が使用されています。
その多くで、(株)ユポ・コーポレーションが開発した、「ユポ」が採用されています。
合成樹脂「ポリプロピレン」と天然の鉱物である「無機充填材」を主原料とし、独自の製法で紙のような
「しなやかさ、印刷・筆記適性」を実現した商材です。
一般的な紙と同様に、色鮮やかに写真を印刷することが出来るため、候補者の素敵な笑顔を引き立たせる役割も
担っているかもしれません。そうしたことから屋外で掲示される選挙ポスターには欠かせない商材となりました。
そしてなんと!この「ユポ」は、リサイクルする事も可能です。
通常の木材由来の紙とは異なり、合成樹脂が使われているので古紙として回収する事はできませんが、
再生固形燃料として活用されたり、プラスチックとしてリサイクルする事が出来るため、
環境に配慮した機能も持ち合わせます。
撥水する封筒
郵便物を入れる際、雨に濡れてもいいように、プラスチックフィルム製の封筒を使うことがありますが、
紙にも、撥水性の機能を兼ね備えた封筒用紙があることをご存知でしょうか。
この撥水性の機能をもつ用紙で作られた封筒を使うことで、内容物を水から守る事ができます。
例えば、リンテック(株)が開発した「撥水ラップ99」。高い撥水性を持つばかりではなく、
99%の不透明度を有しており、封筒の中身が透けにくいため、封筒としての用途には最適です。
さらには、筆記適正もあるため鉛筆で文字を書くことも可能です。
封筒を選ぶとき、「内容物を雨から守りたいから」という理由でプラスチックフィルム製の封筒を選ばれたことが
ある方はぜひ、撥水性のある紙製の封筒も候補にいれてはいかがでしょうか。
ワインやビール瓶のラベル
居酒屋に行くと、ワインやビールの瓶が並んでいますが、実はこれらのラベルにも、
“水に強い紙”が使われている場合が多いのです。
アウトドアでのキャンプでは、ラベルが貼られたボトルを冷水に浸けて冷やす機会もありますし、
その一方で瓶のリサイクルのためにはラベルをきれいに剥がす必要があります。
そのため、ワインやビールの瓶のラベルには、一般的な印刷用紙ではなく、耐水剤を抄き込んだ
片面コート紙が使用されるケースが多いです。
そういえば、冷やした瓶のラベルが破れている場面を、あまり見たことがありません。
それは、耐水機能をもった紙のお陰だったのです!
私も、当社の社員からこの話を教えてもらい、「なるほど!」と思ってしまいました。
紙の専門商社で勤めているのに、勉強不足を痛感します、、(苦笑)
今回は知られざる「紙」の3つの機能を取り上げましたが、「紙」と言っても沢山の種類があり、
用途によって様々な加工が施されている事を知っていただけましたでしょうか。
脱プラや減プラをご検討されている方、環境に配慮した紙をお探しの方、
紙には思いがけない機能や可能性が秘められています。
「紙にはできない」と決めつけずに、そんな「紙」探しのお手伝いが出来たら嬉しいです。
上記のような既存商材のご紹介も可能ですし、それ以外にも、様々な紙の使い方を提案致します。
ぜひ、お気軽にご相談ください。
by だいちゃんまま
合成紙について | 紙・合成紙のユポ・コーポレーション (yupo.com)
撥水ラップ99|封筒用紙|製品情報 | 特殊紙のリンテック (specialty-papers.com)