紙の間で化学反応!カプセルがはじけるハイテク技術
入社して間もないころ、営業部署に配属された私は、唐突に隣の先輩から
「おまえノーカーボン紙って知ってるか?」
と言われ、ノーカーボン紙の説明を受けました。
ノーカーボン紙(複写用紙)とは、契約書や伝票などに使用される筆圧によって下の紙に複写できる紙です。
ノーカーボンというくらいですから、カーボン紙不要で、上紙の裏面に発色剤のカプセルが塗工されており、
筆圧でカプセルが破れると、下紙の表層に塗られている顕色剤と反応して発色する、という仕組みです。
カーボン紙といえば、幼い頃、紙と紙の間に真っ黒なカーボン紙を挟んで、お気に入りの漫画を写し取ったり、
宅急便の手書きの送り状は複数枚のカーボン紙で構成されているので、ノーカーボン紙よりなじみ深いと
感じる方もいらっしゃるかもしれません。
カーボン紙は塗布されているカーボンが紙に付くというシンプルな仕組みですが、
ノーカーボン紙の複雑な仕組みを図で書いてもらい説明された私は、当時右も左も分からない中で、
「何気なく使っていた紙もこんな仕組みになっていたのか!」、
「紙の営業担当者は色々なことを知っているんだな…」
と思ったのを覚えています。
その後に気が付きましたが、当時配属された部署の取扱品目に、このノーカーボン紙はなく、
その後全く販売することはありませんでしたが、一番最初に教えてもらった紙として印象に残っています。
最近は手書きの頻度がめっきり減り、ノーカーボン紙が活躍するシーンが減ってしまったのは
時代の流れですかね、寂しい限りですが。
しかし、なんで僕はあのとき、ノーカーボン紙の説明を受けたのだろう…
結果、全然関係ない商材だったことで、より印象に残っています。
そういうことってありますよね。
当社には、ノーカーボン紙などの情報用紙を専門で扱う部署が存在しており、情報用紙のことを愛してやまない
営業担当者が揃っております。
もちろん私が入社して配属された営業部署とは全く違います。
by ばいそん