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医療現場と紙!!

今回は医療に使われている紙について紹介したいと思います。
皆さん、病院やクリニックに行った際、どこに紙が使われているか気にしたことはありますか?
簡単に想像できるカルテ、問診票、処方箋などの印刷物だけでではなく、実は様々な場所で特殊な紙が使われています。今回はその一例を紹介します。

  • 薬包紙向けグラシン紙

    粉薬や錠剤を服用1回ずつ分に分包されるために使用される半透明の紙です。紙でありながらも透明性を出すために厳選されたパルプを使用しています。

    グラシン紙は、パルプ繊維が密に絡んで隙間の少ない構造になっており、そのため密閉性が上がります。透明性が高いだけではなく、保存性を高めるという効果もあり、古くから薬品の包装に使用されています。
    また、手切れ性が高いことも、薬の包装として使われるポイントの一つになります。
    一方で、紙そのものには熱融着性がないため、通常、薬包として使用される場合には、ポリエチレンがラミネートされます。紙とポリエチレンが協力し合って、薬包としての能力を高めているんです。

  • 医療用器具包材向け滅菌紙

    絶対に細菌の混入を許してはいけない医療現場で、注射針やメスなどの器具を使用前に滅菌する際のパッケージ向け台紙です。

    医療器具の多くは、高圧滅菌やガス滅菌という方法で、使用前に滅菌を行います。
    滅菌を徹底するため、パルプが細かく複雑に絡み合うことによって、水蒸気やガスは通すが細菌を通さない設計の滅菌紙が必要になります。

    医療現場に持ち込まれるため、紙そのものが徹底したクリーンルームで製造される必要があります。
    また、フィルムときっちり接着するための接着適性や、フィルムを剥がした後にパルプ繊維が毛羽だったり、飛んだりしないような非常に特殊な製法が必要とされます。
    予防接種や血液検査に使用される注射針の包装だけではなく、手術現場でも紙は活躍しているのですね。

他にも、歯医者さんに行った際に首元に付けてくれる紙エプロンや、絆創膏に使用される剥離剤など、様々な場面で紙が使われています。
印刷するだけではなく、また、書くだけではない紙がたくさん存在します。
生まれてから、土に還るまで、医療機関と無関係の人はいません。
実は、一生涯、ずうーっと、人間と紙は切っても切れない関係なんですね。
皆様もぜひ病院に行った際に、紙を探してみてください。思わぬ場所で紙に出会うかもしれませんよ!

by いつも元気よく返事するマン

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