紙は水に浮く?沈む??
紙って軽いものというイメージ、ありませんか?
机の上にある1枚の紙は簡単に持ち上げることができますが、工事現場にあるような鉄板を持ち上げるのは大変ですよね。
やっぱり紙は軽い?
いや、そうとも言えません。
1トンの紙と1トンの鉄は同じ重さです。
1トンの石も1トンの水も同じ重さです。
それでは、異なる物質の重さを比較する時にはどんな方法を使うでしょうか。
水を1として、水に浮かぶものは1より小さく、沈むものは1より大きい数字で比較するという考え方があります。
それを「比重」といいます。
例えば、プラスチックでは、ポリエチレンやポリスチレン、ポリプロピレンは比重が1より軽いので、水に浮かびます。
PETやナイロンなどは1より重く、水に浮かず、沈みます。
紙の場合はどうでしょう?
紙やその原料となるパルプには正確な比重はないのです。
鉄やプラスチックなどの素材は、発泡素材でもない限りは基本的に空気が入っていない、真の密度の比重を言いますが、紙はもともと植物繊維が絡みあって構成されているので、ギュッと詰まっているわけではなく、繊維と繊維の間に空気があり、スカスカです。
だから、正確な比重はなく、「見掛け比重」と呼ばれる、みなしでの比重しかないのです。
多くの紙は、見掛け比重が1より軽いので、水に浮きます。
新聞紙やトイレットペーパーも、最初は水に浮きます。
でも、そのうち沈みます。なぜか?
紙を構成する繊維と繊維の間に水が入り込むので、水を含んだ後の見掛け比重は1を超えるからです。
最初から水に沈む紙もあります。カレンダーやカラーグラビアなどに使われるコート紙はクレーコートなどと言われる塗工材料の成分が多く、そのコート材の比重が1より大きいため、全体で見ると比重が1を超えて水に沈むという話です。
つまり、水に浮く紙もあれば、沈む紙もあるということです。
「水に浮かぶ紙」と言えば、綾瀬はるかさん主演のドラマ「白夜行」で見た“ドブに咲く花”が印象的です。
手作りで作った紙の花が川に流れていくのがいい感じなんですよね!
私もメタボ予備軍と指摘されているので、比重を軽くして水に浮くように努力したいと思う今日この頃です。。。
by Q太郎